Nikon「AI Nikkor 50mm f/1.4S 」レビュー
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「40th ANNIVERSARY LENS。」
1981年に発売され、約40年間作られ続けた Fマウントレンズ。
気づいたら、生産が終わっていたので、無くなる前に慌てて購入。
MF 専用なので、レンズの感触で遊びたい時に使っていきたいと思います。
|AI Nikkor 50mm f/1.4S を購入
購入レンズとしては AI Nikkor 50mm f/1.2 S と悩みましたが、F1.4 S をチョイス。
購入の決め手としては
デザインがスタイリッシュ
マウント側からレンズ先端まで同じ太さなので 見た目がスマート。
F1.2 S は先端のほうが太くなって、ずんぐりした見た目。
重量が軽い
250g なので軽い 。F1.2 S は360g なので、110g の違いがある。
マウントアダプターを使うので、レンズはより軽くしたかった。
描写が優等生タイプ
F1.4 S は真面目な描写をするので、クセがなく使いやすい 。
F1.2 S は緩い描写で滲むような写りをするので、クセが強い。
多分、私の場合だと1回使って、持ち出さなくなる気がした。
こんな理由で F1.4 にしてみました。
|AI Nikkor 50mm f/1.4S の良いところ
-金属ボディにカラフルな文字、カニ爪が最高。
・古い設計だけど、優等生な描写。
-オールドな部類だけど、クセが少なく使いやすい。
・絞り還でF値の操作が可能。
-レンズ側でF値をカチカチ変更できるのが楽しい。
|AI Nikkor 50mm f/1.4S をつけて撮影
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|AI Nikkor 50mm f/1.4S で撮影をしてみて
操作感としては マニュアルフォーカスレンズ としての良さが光る。
フォーカスリングは適度にトルクがあり、重すぎることもなくヌルヌル滑らかに回ってくれます。
左手の指1本で回すことができる ので、スナップ撮影ではストレスフリー。
リングが 重たくて 硬い と指が痛くなってきて、回すのが嫌になってくるんですよね。
逆光耐性は思っていたよりも高かった。
設計が古いからゴーストやフレアが盛大に出るのかと思っていたけれど、思いのほか 少ない。
太陽を入れて撮ってみたけれど、そんなに嫌な感じで出るわけではなく、写真に取り込んでいけるような印象。
とは言うものの、現行レンズに比べればゴーストが出るのは確かなので、撮り方を工夫する必要はあります。
ボケに関しては「適度な硬さと、ウェットな滲み」が表現される。
光が当たった部分は「うるっとした感じ」で、湿度を感じる というか、いい感じです。
クセ玉タイプ ではないので、いかにもオールドって感じの描写ではありません。
安定してスッキリした写りの中に、雰囲気のあるボケ が混在することで オールドっぽさが それとなく感じられます。
このオールドレンズ「普通に使えます」。
この「普通」というのが、このレンズのいいところ。
クセが強すぎるわけでもなく、いい意味で写真にレンズの「主張」が写りにくい。
オールド的な情緒感 がありつつ、見た光景をありのままに写してくれる。
撮影した写真にはレンズの個性ではなく、撮影者の表現 したかったものが、ダイレクトに映りやすい気がします。
個人的には「 いいレンズって何?」の答えを一つ示してくれたような、そんなレンズです。